父島に取材に行ったスタッフから、企画スタッフ全員に島塩のお土産がありました。餡子職人さん絶賛の塩となれば、是非やってみたい!という声があがり、有志による小企画が決行されることとなりました。
もちろん、『塩の味比べ』です。
参加者は企画スタッフ9人。
ちなみに、全員グルメなどとは無縁の普通のサラリーマンやOL(中には堂々と味オンチという人までいました)。なので、こんな私達でも味の違いはわかるか、果たして美味しいのか!?という試みとなりました。
準備したものは:
1) 塩各種
-精製塩
-小笠原の島塩
-岩塩
-藻塩
2) ゆで卵
3) 生キャベツとキュウリ
4) おにぎり(精製塩と小笠原の塩の2種類)
まず、塩について簡単に説明します。
【精製塩】
スーパーで良く見かけるクッキングソルトや食卓塩のこと。あと、メーカーや研究施設によって分類や呼び名が違うようですが、輸入した精製塩ににがりなどを添加して再加工してあるものもこちらに分類しておきます。
【小笠原の島塩】
小笠原の大木さんが作っている、小笠原近辺の海水から作られる天然塩。
【岩塩】
地中で長い年月をかけて塩が結晶化し、岩状になったもの。島塩が海の塩としたら、岩塩は山の塩ってところです。今回使用したものはブラジル産のローズソルト。
【藻塩】
万葉集などの古典に出てくる、日本古来の塩採集方法で作られた塩。詳細はわかっていないらしく諸説あるのですが、海水を含ませた海草を、乾燥させたり燃やしたりして採取する方法だそうです。
まず、各塩を並べてみました。

左から順番に:精製塩、岩塩、藻塩、小笠原の塩
これは素人でも、見ただけで違う塩だってわかりますね。

精製塩は使いやすさや、湿気て固まらないように加工されていて、粒が均等でさらさらしています。

対する小笠原の島塩は、参加者の一人いわく「結晶が花開いている」。
少し水分を含んでいるためか、触った感じもしっとりとしていて、粒の形もバラバラ。でも、その感じが綺麗にふわふわで、新雪みたいに見えます。小さな花がいっぱいという感想もうなずけます。

岩塩は、含んでいる成分の関係で海水と違って色がついているそうです。今回使ったのは見ての通り、薄いピンク色。鉄分かマグネシウム系かねーといいながら味見しておりました。

藻塩は、ごらんのとおり茶色っぽい灰色。ただ、触った感じはさらさらしているので、製法が近代化しているのもあり、最後に加工が入っているのかもしれません。
各自、好きな順番に味わってみたいのを、手に少し取って舐めていきます。
比べてみて初めてわかったのですが、ちゃんとどれも味の差がわかるということ。全部、しょっぱいんです。塩なんです。どれか一つだけ食べれば、ああ塩だ、で終わってしまうくらい微々たるものです。でも、こうして比べて食べてみると、微妙にどれも塩の味が違うのがわかります。本当に微々たる差なので、人間の舌って以外に凄いのかもしれません。
精製塩で多かった意見が、塩気が強い。のどが渇く。塩辛い。
塩化ナトリウムが前面に出てしまっているせいなのか、とにかく、口・のどが「しょっぱい!」って感じになります。この塩の後は水を飲んでいる人が多かったです。
他の3つは、のどが渇くとか辛いとのコメントはありませんでした。この中では、岩塩が一番塩味が豊か、小笠原はふわっとした塩の香りが口に広がる感じ、藻塩が一番マイルドといいましょうか。
特に順番は設けず、それぞれ好きな塩で比べてもらったのですが、ここで好評だったのは小笠原の塩。次が岩塩。
塩だけで食べていた時は気がつかなかったのですが、食材と合わせると変化があります。小笠原に取材に行った方いわく「小笠原の塩は食べた時に塩の程よい香りが口に広がって、その後に卵の味がふわってする」そうです。岩塩は魚や肉料理に適しているとパッケージに書いてあったのですが、黄身を岩塩で食べてみたところ、黄身の甘みが引き立つ感じがしました。どちらも、素材の旨みを引き立たせる塩なのかなという感じです。精製塩は、ここでも「のどが渇く」と意見が出ていました。
こちらも卵と同じ形式で好き勝手に食べたのですが、結果は卵と同じ。
ここで一つ筆者が気がついたのは、小笠原の塩の減りが一番早いこと。たぶん、無意識です。やはり、自然と美味しいものに手が行くのかな~と、観察させていただきました。
こちらは、事前にA.小笠原の塩のおにぎり、B.精製塩のおにぎりと2種類作ってきて、どちらが小笠原の塩か当ててもらいました。
結果…
なんと全員ハズレ!!
この結果にはみんなビックリ。
感想を聞くと、微かに味の違いはあるそうです。でも、どっちがどっちかと聞かれると迷う。
そこで、ゆで卵の時に出た「小笠原の塩は食べた時に塩の程よい香りが口に広がって、その後に卵の味がふわってする」というコメントをもとに当ててみたところ、全員外れた結果となったとか。おにぎりが朝出社前に作って、試食会がお昼だったってのも風味が違った原因かもしれません。
小笠原の塩、とても美味しく、楽しくいただきました。
文学的グルメ的表現などとは程遠い味比べでしたが、私達のような庶民の舌でも味の違いって分かるものだなと実感できたのが嬉しかったです。