
近年、世界的なシングルモルトブームを迎えて従来の消費国だけでなくBRICsにおいてもその消費量が著しく上昇しています。そんなシングルモルトの存在が認識されていなかった時代に逸早くその魅力を見出し、人生を賭して探求した夢我人がいます。
そんな探検部としての自分に、土屋さんは己の原点を見出しています。
徹底した現場主義と可能な限りの調査。
それこそが土屋さんの各ジャンルにおける博識を支える秘訣なのです。
いくら調べても現地を訪れれば、必ず新しい事に直面します。
しかし事前に調べていたからこそ、それが新しい事だと知ることができ、また、その事の真の価値を見出すことができるのです。
事前に準備をする。
現場に行く。
全てを知ってから帰路につき、レポートにまとめる。
そんな文化人類学的なアプローチが、全ての仕事の原点になっているのです。
やがて土屋さんはチベットでのフィールドワークを終えて、一見畑ちがいにも見えるジャンルである新潮社・フォーカスの記者へ転身しますが、その方法論は全く同じだと話します。
調べていくことの面白さを忘れない限り、その方法論は決して損なわれるものではありません。
そしてそれはまた、ウィスキーの世界にも通用するものなのです。

ウィスキーっていう名前は一体どういう意味なのだろう。
あぁ、ゲール語で『命の水』という意味なのか。
それじゃ、ゲール語って何なのだろうか。
なるほど。ケルト民族が用いていた言語のことか。
それならケルトって何なのか?地名なのか?それならそれは何処にあるのか?
そこはどのような土地で、どのような歴史をもっているのか?
このように、疑問と調査は果てしなく広がりを見せ、やがて想像できないほど多くの知識をもたらすのです。
調べないと気がすまない。
その飽くなき探究心がひとつのジャンルで第一人者になるために必要な要素となるのです。